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家庭教師も知っておきたい教育心理学

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生徒が全然、勉強する気がないみたいで困っている…
そんな悩みをもった家庭教師も多いのではないでしょうか。

家庭教師が教科指導以外に知っておくと良いのが教育心理学です。教育心理学では生徒指導をする際に家庭教師が気をつけておくべき心構えや知っておいた方が良い基礎的な心理学を勉強できます。

しかし教育心理学は大学生なら教員免許を取る際に教育心理学の講義で勉強します。教育学部生も教育心理学の単位を何らかしらの形でとることが多いのではないでしょうか。大学生でも教育心理学なんて勉強する機会がない、家庭教師の仕事はしたいけど将来は民間企業で働きたいから教育心理学の講義を聴く予定なんてないという人もいますよね。そこで本記事では家庭教師が最低限、知っておくと良い教育心理学と一人でもできる勉強法をご紹介します。

ピグマリオン効果とゴーレム効果

・ピグマリオン効果とは教師の期待によって学習者の成績が向上すること
・ゴーレム効果とは教師の期待の低さから学習者の成績が振るわなくなってしまうこと

つまり先生の期待が生徒の学習意欲やパフォーマンスを左右してしまう現象です。家庭教師の先生でも身に覚えがある人もいるのではないでしょうか。

例えば周囲から数学が得意だと評判になり先生からも君は数学の天才だねと言われると、ついついその気になって数学を前向きに勉強するようになり数学の成績が良くなることがあります。これがピグマリオン効果です。一方で英語に苦手意識があって先生や周囲の生徒からも君は英語だけは駄目だよねと言われると、本当に英語に苦手意識がついてしまい英語の成績が悪くなってしまいます。これがゴーレム効果です。

ハロー効果

ハロー効果とはある対象を評価するときに、その対象がもつ特徴にひきずられて他の特徴についての評価が歪められてしまうことを指します。例えば字がとても上手な人の作文は、中身が大した内容でなくても字が上手なので何故か内容までよく見えてしまうというのがハロー効果です。生徒を見る際に一部の特徴に引きずられて本当の学力や強み、弱みを理解できなくなることがあるのでハロー効果についても気をつけておいた方が良いでしょう。

プラトー現象

プラトー現象とは学習を続けているにも関わらず成長が停滞してしまう現象のことです。しかし学習曲線の考え方では学力は伸びると、しばらく停滞の時期が続き、また学力が伸びる時期がくるとされています。つまり伸びる時期と停滞する時期が交互にくるのは当たり前なのです。生徒が頑張っているのに成績が停滞していたらプラトー現象を生徒に説明してあげると良いかもしれません。

家庭教師にもおすすめの教職教養

ピグマリオン効果、ゴーレム効果、ハロー効果、プラトー現象といった教育に役に立ち心理学を勉強するなら教職教養を勉強するのがおすすめです。教職教養とは教員採用試験や教員免許の単位を取る際に学習する教員が身につけておくべき知識・教養の科目です。その中で教育心理学を学習します。教育心理学を広く浅く勉強するなら教員採用試験の参考書で「教育心理学」の項目を読んでみると、有名な指導に役立つ知識を広く浅く学べます。そのうえで興味のある分野を専門の書籍などで理解を深めていくと教育心理にも詳しくなれます。

先生の生徒を見る目が生徒を変える

教育心理学ではピグマリオン効果以外にも学習曲線や記憶しやすい単位など学習に役立ちそうな内容を勉強できます。しかし、その中でも一番、即効性が高く役に立つのはピグマリオン効果とゴーレム効果です。つまり先生の生徒を見る目が生徒を変えてしまうことを家庭教師は強く自覚するべきです。家庭教師が生徒を信じて、この生徒は伸びると信じてあげることが生徒のやる気と成績を伸ばします。生徒を信じてあげる気持ちこそが生徒の学力を伸ばすのです。

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まとめ

教育心理学は家庭教師をするうえでも知っておくと良い知識が学べます。教員免許取得の過程や教育学部で学べるなら学ぶと指導に活かせます。独学で勉強するなら教員採用試験用の参考書で教職教養の中の教育心理学のページを読んでみるのがおすすめです。指導する際に知っておくべき知識を広く浅く学べます。教育心理学を勉強すると家庭教師の生徒に対する期待が、生徒の学力を左右してしまうことが分かります。家庭教師は生徒の学力は必ず伸びるんだと信じてあげることが大切です。

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ADHDの指導はどうする?家庭教師の特別支援教育

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ADHD(注意欠陥多動性障害)という言葉を聞いたことはあるでしょうか。家庭教師センター仕事にはADHD向けの児童や生徒向けの指導があります。大学が教育学部で特別支援教育を専攻したり単位をとったりしている学生ならばADHDの特徴や指導する際の注意点を知識としては学んでいるかもしれません。

しかし、一般的な学生にとってADHDは身近な存在ではないかもしれません。「ADHDは単に落ち着きがない性質」とは分かっていても具体的に指導の際に何に気をつければいいか分からない家庭教師もいるのではないでしょうか。そこでADHDの性質と家庭教師がADHDの生徒を指導する際に注意するべきことをご紹介します。

ADHDとは?

ADHDとは、年齢あるいは発達に不相応に、不注意、落ちつきがない、衝動性などの問題が、日常生活に悪影響を及ぼしており、その状態が6ヶ月以上持続していることと定義されています。 脳機能の発達や成熟に偏りが生じた結果と考えられていますが、その原因はまだよくわかっていません。

ADHDの児童や生徒は学校内で集団生活に馴染めなかったり、人間関係でトラブルを起こしてしまったり、落ち着いて勉強できなかったりと、その児童・生徒によって様々な学習に対する課題や悩みを抱えています。だからこそADHDの児童・生徒の保護者は心配になり家庭教師を依頼するのです。

実際、家庭教師センターのWebサイトをみるとかなりのところで発達障害やADHDの児童・生徒の指導を承る旨が確認できます。また一説によるとADHDの子供は10人に1人程度はいると言われており決して珍しくはありません。

専門家ではない家庭教師がADHDの生徒にしてあげられること

家庭教師は基本的にはADHDの専門家ではありません。将来、特別支援教育の教師として仕事をしたいと思い、特別支援教育を専攻している学生でも完璧なケアをするのは難しいでしょう。しかし専門家ではない家庭教師アルバイトでもほんの少しの指導の工夫をするだけでADHDの児童・生徒はとても楽な気持ちになれます。
「専門家ではないから普通の生徒と同じように指導をする」と開きなおるのではなく、少しでもADHD の児童・生徒にしてあげられる工夫を指導の中に取り入れてみましょう。

例えば義務教育の世界でよく使われているのが、時間割の中で勉強することの洗い出しと順番をホワイトボードなど見えるところに明示しておくことです。見通しをもった指導計画を立てて共有することで児童・生徒は安心して勉強ができます。一方で何をやるのか知らせていないと、ソワソワして落ち着かないケースがあります。

またスモールステップで着実に一つずつ課題をクリアしたらほめてあげることも有効です。あまりに成果が出るまでに長すぎると生徒が飽きてしまい集中力が続かないからです。また自己肯定感を高めてあげるために積極的に褒めてあげることも有効です。他にも机の周りを整理して要らないものが視界に入らないようにするなど細かい工夫の積み重ねで指導は良くなります。

家庭教師センターでもADHD指導を掲げているところは、最低限の指導マニュアルやノウハウがあるので、もしも何をしてあげれば良いのか分からなければ、相談してみましょう。

ADHDの生徒を指導する際の心構え

ADHDの生徒は人によってはイライラしてしまったり、どうしてこんな当たり前のこともできないのだろうと悩んだりするかもしれません。ADHDにも程度はありますが、指導する際に全然、いうことを聞いてくれなかったり、一箇所でじっとしてくれなかったりして戸惑ってしまうケースもあります。しかし根気強く、そして自分の思い通りにはいかないことをまずは受け入れて指導をするべきです。またADHDの児童・生徒の行為の背景にあることを考えると良いでしょう。何故、教科書を開かないのか、目の前にある課題に取り組まないのか、理由を考えたり聞いてあげたりすることが大切です。

ひとりの生徒として向き合うこと

ADHDとわかると身構えてしまうかもしれません。また一線を引いた接し方をしてしまうかもしれません。しかしADHDの児童・生徒として向き合うのではなくひとりの生徒として個人を見てあげてください。ADHDの児童・生徒だから、こんな感じの指導をすればいいのだろうと思わず、あくまでひとりの生徒として向き合うことが大切です。同じADHDの児童・生徒でも抱えている悩みや課題は異なるからです。

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まとめ

家庭教師のアルバイトではADHDの児童・生徒の指導をすることがあります。専門家のようなケアはできないかもしれませんが、少しの工夫で指導はよくなります。家庭教師センターとも連携してADHDの児童・生徒に 効果的な指導の工夫を積み重ねていってください。またADHDの児童・生徒の指導だからこそ言うことを聞いてくれないなどの大変さは感じるかもしれませんが、根気強く何故そのような行動をするのかを考えてあげてください。3
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【児童虐待を見つけたら?家庭教師も知っておきたい児童虐待の通告義務

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2020年はコロナ禍で児童虐待が増加しているのをご存知でしょうか。コロナウイルス感染拡大の影響で休校が増えました。保護者もリモートワークなどで在宅勤務が当たり前の時代です。子どもと保護者がずっと同じ家、同じ空間に一緒にいる時間が長くなりました。つまり保護者と子どもが閉鎖空間でずっと一緒にいるのに社会からは孤立してしまう状況が増えているのです。保護者の中には仕事がうまくいかなくなり、教育に自信をなくし結果的に子どもに手をあげてしまうケースがあります。家庭教師は職業柄、児童虐待を発見しやすい立場です。

しかし家庭教師が児童虐待を発見してもアルバイトでお金をもらっているのに通告してしまってもいいのか悩むかもしれません。実は見てみぬふりをすると家庭教師も加害者になってしまうのです。生徒を守ためにも自分自身を加害者にしないためにも家庭教師として知っておくべき児童虐待を発見した場合の対処法をご紹介します。

児童虐待は家庭教師も見てみぬふりだと加害者になる

児童虐待なんてアルバイトで派遣される家庭教師には関係がないと思っていたとしたら間違いです。児童虐待の通告はそもそも全ての国民に課せられた義務です。特に児童虐待を発見しやすい立場の団体や人は積極的な児童虐待の早期発見と通告が義務づけられています。

家庭教師はたとえアルバイトであっても実際に家庭に足を運んだり、児童や生徒とコミュニケーションをよくとったりする立場です。一般的な人よりも児童や生徒の異変に気づきやすいため、家庭教師が児童虐待の第一発見者になるケースも十分あります。しかも児童虐待を発見したにも関わらず無視してしまうと家庭教師自身も加害者の一部になってしまうのです。

児童虐待の定義。見落としやすいのはネグレクト

児童虐待は大きく分けて4種類あります。身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待です。殴る蹴る叩くなどの身体的な虐待や性的虐待は分かりやすいかもしれません。しかしネグレクトは見落としやすいので注意が必要です。例えば家に閉じこめる、食事を与えない、ひどく不潔にする、重い病気にかかっても病院に連れて行かないなど直接、手をあげていなくても児童虐待の定義に当てはまります。また無視や言葉による脅しも度が過ぎていれば児童虐待です。

(厚生労働省)

家庭教師センターと児童虐待の相談をする

いきなり児童相談所に電話する前に家庭教師センターに児童虐待の疑いや相談をしてみるのも手です。家庭教師センターで過去に同じような事例があれば対処方法など参考になることもあります。ひとりで児童相談所に相談するべきかどうか抱えこまずに家庭教師センターと連携してみることで、具体的な対応策が思いつくのではないでしょうか。ひとりで抱えこんで相談できずに時間が過ぎていってしまうという事態は避けなければいけません。

児童相談所の虐待対応ダイヤル「189」

児童相談所の虐待対応ダイヤルは「189」です。1がイチ、8がハヤ、9がクで「イチハヤク」と覚えておきましょう。全国にある最寄りの児童相談所に189で繋がります。携帯電話の場合はオペレーターが発信者から児童虐待のあった地域情報を聞き取り、管轄児童相談所を特定します。また通告と相談は匿名で行うこともできます。家庭教師は立場上、児童虐待を発見しやすい立場にありコロナウイルスの影響で残念ながら児童虐待は増加傾向にあります。しかも学校が休校になると児童虐待の実態を学校の先生が発見しづらくなるため、表に出にくくなってしまいます。児童虐待の現場を見つけたら家庭教師センターに相談し、場合によっては「189」に連絡しましょう。

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まとめ

近年、児童虐待が増えています。児童と保護者が家庭で一緒にいる時間が長くなり社会的に孤立しているためです。家庭教師は仕事柄、児童虐待を発見しやすく児童虐待は全国民の通告義務であるため見てみぬふりはできません。もしも児童虐待の現場を見つけたら家庭教師センターと連携して「189」に電話し最寄りの児童相談所に相談をしましょう。
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生徒が志望校を高望みしている際、家庭教師はどうするべき

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生徒があまりにも受験で高望みしているときはどうすれば良いのでしょうか。例えば模試の偏差値で50以上になったことがないのに東大や旧帝、早慶しか受験したくないというケースです。ここまで極端でなくてもMARCH以下の偏差値の大学は絶対に受験したくないという受験生もいます。

家庭教師の役割は生徒を志望校に合格させること、足りない学力を指導で高めることではありますが限度というものもあります。高望みした受験校だけを受けて合格すれば合格体験記に載る美談や成功例になりますが、全部落ちてしまったら浪人です。もちろん浪人することも選択肢のひとつですが保護者には浪人を許すだけの余裕がないこともあります。志望校を高望みし過ぎている生徒に対して家庭教師はどのような指導をすれば良いのでしょうか。

SNSやネットの情報だけをみて高望みし過ぎてしまう生徒

生徒はスマートフォンやPCからネットの受験情報や口コミに触れやすい環境にいます。口コミ情報の中には、「MARCHなんて3ヶ月も勉強すれば合格できる」「最低でも私立は早慶」などという書きこみもあふれています。そんな情報ばかりに触れていると自分の学力が到達していないにも関わらず、MARCHや早慶は簡単に合格すると勘違いしてしまいます。

もちろん中には本当に3ヶ月勉強するだけで合格する受験生もいるかもしれません。しかし受験生はそれぞれ前提条件が違います。例えば進学校出身で普段の授業でも受験に直結したことを勉強している受験生や基礎学力の土台が既にある受験生ならば特別に受験勉強をする期間は短くてもよいことはあります。

つまり受験生それぞれスタートラインが違うのにMARCHなんて3ヶ月も勉強すれば合格するというのを誰も彼もが鵜呑みにしてしまうのです。そして受験の結果がでてはじめて現実を目の当たりにします。

指導する際はレディネスチェックをする

家庭教師は生徒のレディネスチェックをしっかりするべきです。志望校と現段階のギャップをまずは明確にしてからでないとレベルに合わない指導をしてしまうことになります。生徒の中には学力が伴っていないのにMARCHなんて勉強しなくても受かるなどいう人もいるかもしれません。しかし生徒の声を聞くだけでなく基礎的な学力テストや、これまでの背景までも理解するべきです。

そしてレディネスチェックの結果を生徒に伝え生徒の志望校と現段階の学力のギャップを伝えることで、認知の歪みを正すところからはじめなければいけません。

理想と現実のギャップを埋めるには?

理想と現実のギャップを埋めるには2つのアプローチがあります。ひとつは志望校のランクを落とすアプローチ。もうひとつは受験生の学力を引き上げるアプローチです。しかし早稲田や慶應しか眼中にない受験生にMARCHをすすめると生徒の中には反発する人もいるかもしれません。その際はレディネスチェックの結果や客観的な模試の結果を生徒に見せて現状の学力とギャップがあるのかを教える必要があります。

2つの目の方法が受験生の学力を伸ばすアプローチ。ここは家庭教師の腕の見せどころです。しかし受験生の時間は有限です。限られた期間の中で結果を出さなければいけません。即効性の高い方法は過去問をたくさん解いて実際の受験に近いトレーニングをすることですが、いきなり難関大の入試ばかり解かせても基礎学力がなければ何をやっているのか生徒も理解できないまま時間だけを無駄にします。家庭教師は生徒のレディネスを確認して限られた期間で伸ばせる限界を見定めなければいけません。

そのうえで見定めた限界、例えばMARCHの上位学部が限界だと考えたら、まずはそこに到達できるように対策を進め余裕があるなら早慶対策も行うというのが現実的です。

受験の先を見せてあげる

大学受験の合格はゴールではありません。受験業界がつくった大学のランクがひとつ位落ちたとしても就職や資格試験では、そこまで困らないケースがほとんどです。受験の先にある目標ができれば大学受験は単なる通過点になります。

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まとめ

受験生の志望校が高望みすぎる場合、レディネスチェックをして受験生のスタートラインがどこなのかを見定める必要があります。そして受験生の認知の歪みを正し志望校と現時点での学力の差を知らせる必要があります。 志望校を現実的に合格可能なレベルまで落とし、生徒の学力を伸ばすことで理想と現実のギャップを埋めていく ことも家庭教師の指導では必要な場面がでてきます。また大学受験はそもそも通過点なので学校名にこだわり過ぎないことも教えてあげると、生徒も自分の学力と向き合い現実的な選択ができるようになるのではないでしょうか。