家庭教師が教える!模試の有効活用法と成績が伸び悩む時の接し方

模試を受けても、成績が思うように伸びず悩んでいる生徒も少なくありません。
特に中学生・高校生にとって模試は自分の実力を測る大切な機会ですが、受けっぱなしで終わってしまうと効果が半減してしまいます。それどころか生徒の自信に喪失につながったり、勉強嫌いが進んでしまうきっかけにもなったりしてしまいます。しかし、模試を有効活用することで生徒の学力向上、志望校合格の可能性は高まるはずです。
本記事では、家庭教師の立場から「模試の正しい活用法」と「成績が伸び悩んでいる子への接し方」を解説します。
家庭教師の指導で模試を活用
学校で生徒が模試を受ける機会があれば、良いのですがもしなければ一般公開されている模試を生徒に受けてもらうのも指導の一環としておすすめです。首都圏模試センターや日能研の模擬試験は一般の人でも受けられます。模試の成績が分からないと学内の順位だけでは受験生全体の中の生徒の実力が正しく把握できません。また受験を控えている生徒には本番の試験に慣れてもらうためにも、模試で実際の試験に近い環境でも実力を発揮できるようにすることも大切です。
模試を「受けっぱなし」にさせないことが大切
模試の目的は、偏差値や順位を確認することだけではありません。模試を受ける目的は「自分の弱点を発見できること」にあります。しかし、多くの生徒は模試を受けた後、答案をそのままにしてしまいがちです。これでは模試代を払ってテストを受けただけで終わってしまいます。家庭教師は生徒が模試を受けたら以下のことを確認しましょう。
・ケアレスミスか、知識不足か、時間配分の失敗かを仕分けする
・苦手分野をリスト化して、次の学習計画に落とし込む
・正答できた問題も、どうして正解できたのかを確認する
この復習の流れを生徒と一緒に行いましょう。模試結果を指導に反映させることで、次回の模試で成果が出やすくなります。
成績が伸び悩むときの典型的な原因
模試を何度も受けているのに偏差値が上がらない場合、いくつかの共通パターンがあります。・勉強方法が合っていない:暗記に偏りすぎ、理解が伴っていない
・模試の解き直しをしていない:復習が形だけになっている
・時間配分の訓練不足:本番形式で練習していないため、解ける問題を落としてしまう
・モチベーションの低下:結果に一喜一憂して、前向きに取り組めない
家庭教師はこの原因を一緒に分析し、どのポイントでつまずいているのかを丁寧に確認します。模試の成績が伸び悩むのは「特別な才能がないから」ではなく、学習の方法や精神的な課題、学力を高める習慣ができていないことが多いからです。
家庭教師だからできる模試活用サポート
模試の結果をどう使うかは、成績アップの大きな分かれ道です。家庭教師の場合、次のようなサポートが可能です。・答案の分析を一緒に行う:点数だけを見るのではなく、「どの分野で失点が多いのか」「どんな解き方で時間を使ったのか」を確認する。
・苦手分野を小さな課題に分解する:例えば英語の長文が苦手なら、「設問タイプごとに解く練習」をして成功体験を積ませる。
・成績表をポジティブに伝える:偏差値が下がった部分だけでなく、「前回より得点率が上がった科目」を必ず強調し、生徒のやる気を維持する。
・次の模試に向けて目標を設定する:「数学であと10点アップ」「時間切れをなくす」など具体的な目標を立て、達成感を感じやすくする。
成績が伸び悩む子への接し方
模試の成績が伸びないと、生徒は自信を失い、やる気をなくしてしまいがちです。そんなとき、家庭教師や保護者の接し方が重要になります。例えば以下のような接し方が望ましいでしょう。・結果ではなく努力を褒める:「前より見直しの回数が増えたね」「復習ノートが丁寧になったね」など、行動に注目して励まします。
・小さな成功体験を積ませる:「英語のリスニングで前回より2問多く正解できた」など、小さな進歩を一緒に喜ぶことが大切です。
・保護者へのアドバイス:成績が下がったときに強く叱ると逆効果です。保護者には「プレッシャーよりも安心感を与える声かけ」をお願いすることもあります。
志望校の判定基準はどう判断する?
模試にもよりますが、一般的には模試の判定はやや厳しいところもあります。例えばC〜D判定でも受験では合格したという話も珍しくありません。しかし、生徒からすると厳しい判定を突きつけられたら不安になるのも確かです。一方、あまりにも実力に合っていない志望校の場合は、志望校と滑り止めの見直しも必要になるのも事実です。模試よりも過去問の出来で合格できるかどうかを見極めるという手もあります。模試の判定はあくまで参考に留めましょう。