受験生への最後のアドバイス「やるだけやった。あとは○○するだけでいい!」
センター試験まで残すところ1ヶ月あまりとなりました。受験生を持つ家庭教師にとっても、最後の追い込みとあって胃が痛い毎日でしょうか。この時期、最後に勉強以外で家庭教師がしてあげられる、大切な指導が残っています。
脳科学で実証されている「リラックス」の凄さ
脳科学者の茂木健一郎氏の名言にこんな言葉がありました。
「脳が最も創造的になっているのは、フロー状態にあるときです。フロー状態とは、集中しているけれどもリラックスしている状態です。努力することなく自然に、脳や身体が最大のパフォーマンスを発揮できます。私たちは、緊張してしゃちほこばっている状態を「集中している状態」と勘違いしてしまいますが、そうではありません。目指すべきは緊張ではなくリラックスです。」
「最高のパフォーマンスができるのはフロー状態にある時!」と明言していますが、ではどうすればできるのか!答えは「リラックス」です。「リラックス」にどんな力があり、受験生にとって必要な要素はどこなのか具体的にみていきましょう。
リラックスの持つ力で受験のストレスや緊張を緩和
リラックスの対局である緊張のもたらす影響で、最も受験生を苦しめるのが、「実力が発揮できなくなる」ことです。家庭教師と二人三脚でやってきたことを、受験からくる緊張のせいで、頭が真っ白になってしまうこともあります。そうなっては今までの努力が水の泡。ここはなんとしても緊張せずに迎えてもらいたいものです。 そのためにもリラックスする必要があります。勉強に特化したリラックス効果を具体的にみていきます。集中力が増す
人はリラックスすることで呼吸が深くなります。すると副交感神経が優位に立つので、脳波がα波になります。このα波は右脳がフル回転するので、記憶力や集中力がアップします。受験生にとっては一発試験に集中力はかかせませんからね!疲れない
緊張している時は肩が凝ったりしますよね。緊張で筋肉が硬く強張っている状態なので、血液の流れが悪くなって起こると言われています。体に力が入っていると、なんだかやたらと疲れを感じます。リラックスしている時はそのような体に力が入ることなく筋肉も弛緩しているので、疲れをあまり感じません。受験生にとっては毎日の勉強で疲れがピークに来ている時期だけに疲れないことは必勝法の上位です!緊張感がMAXにならない
受験当日の緊張感たるや(汗)。しかし緊張感はすべて取り去る必要はありません。適度な緊張感は海馬を程よく刺激して、集中力を促してくれます。ただ度が過ぎた緊張感はやはり受験には不利益となるので、リラックスすることで幸せホルモンと言われるセレトニンが通常より多く促されるので、精神的に安定してきて、過度な興奮(ある意味受験は興奮状態です)や、緊張感が和らぎます。リラックスするだけで、上記のような恩恵(笑)がもらえるなんて!!ではどのようにすればリラックスが可能なのか、方法を見ていきます。
今日からすぐに始められるリラックス法
早寝早起
人の体は朝から夕方にかけて体温が上昇し、夜になると下がっていくように生体リズムが備わっています。 このリズムは、「体温が上がり始めるときに起きて、再び体温が下がり始める夜に寝る。」という私たちにとっ至極当然な体の機能です。そして睡眠がもたらす最も大切な役割が生命活動の状態を管理する自律神経を司っています。このバランスを整えると、リラックスできる体と脳を整えてくれます。そのためには、早寝早起きが効果的です。 勉強のストレスや受験の重圧などで、受験生は自律神経が乱れがちです。日頃から早寝早起の癖をつけておくことが大切ですね。朝食は温かく消化の良い物
朝食は寝起きの低い体温を上げて、体を目覚めさせる役割があります。胃への負担や体温上昇させエネルギーを出すだけでなく、暖かく柔らかい食べ物は気持ちをリラックスさせてくれる効果があります。できるだけ消化の良い温かなものを取るようにしてください。メニューは日頃食べ慣れた物がいいですが、緊張で食べれなかったときでも糖分や水分豊富な雑炊やリゾット、ゼリーや果物などの暖かく喉越しの良い物をとりましょう。深呼吸
リラックスする最も簡単な方法が「深呼吸」です。試験最中でも取り入れることができるリラックス法です。腹式呼吸のように吸う時に体に空気を入れるイメージでお腹をふくらませ、吐くときは逆に体に入ってる空気を全部出すイメージで吐き出します。この吐く時に副交感神経が優位になります。呼吸法ならどこでも簡単にできますが、緊張している時は呼吸の仕方を忘れてしまうほど呼吸は浅く速くなっていますので、事前に練習しておくといいですね。息を吐く時に意識を向けて、ゆっくり長く吐くことが効果的です。家庭教師と生徒で「腹式呼吸」の練習を試験数日前に授業に取り入れてみてはどうでしょう。【腹式呼吸のやり方】
1.背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。このとき、丹田(おへその下)に空気を貯めていくイメージでおなかをふくらませます。
2.口からゆっくり息を吐き出します。お腹をへこましながら、体の中の悪いものをすべて出しきるように、そして、吸うときの倍くらいの時間をかけるつもりで吐くのがポイントです。
音楽を聴
好きな音楽を聴くと、テンション上がりますよね。試験会場に向かうまで、敢えて教科書や参考書を見ず、音楽を聴くこともリラックス法の一つです。この時できたら自然の音楽(ヒーリングミュージック)がリラックス効果を高めてくれますが、好きな音楽ならそこまで拘らなくてもいいです。その音楽を聴くことで気分がよくなることがリラックスに繋がるので、試験会場に向かう時に聴く音楽を家庭教師と生徒で話し合って、いくつかピックアップしておくのも良いですね!勉強の合間でも「リラックス」について話し合い、練習することは勉強のストレス解消にもなります。そして最後の授業では今までやってきたことを生徒と振り返りながら、よく頑張ったことを伝えてあげ、自信を持って試験に向かうようにしてあげましょう。リラックスするだけで、今までの努力が最高の形で出ることを伝えて上げてくださいね。
合言葉は「やるだけやった。あとはリラックスするだけでいい!」ですね☆