家庭教師も知りたい小論文対策
AO入試、一般入試で小論文が受験科目になっている大学は少なくありません。小論文は動画講義を見るだけで分かった気になるだけでは、実際になかなか書けません。家庭教師で担当している生徒が受験で小論文が必要になるケースもあります。実は小論文は家庭教師と相性が良い科目です。小論文の書き方や細かい添削を生徒に1対1でできるからです。しかし小論文の指導をするにはどうすれば良いのでしょうか。もしかしたら大学生の家庭教師自身が「どうすれば小論文が上手くなるのだろう?」と考えているかもしれません。そこで本記事では大学生にも参考になる小論文対策に役立つ本をご紹介します。
新版『日本語の作文技術』
新版『日本語の作文技術』は朝日文庫から出版されている作文についてまとめた本です。例えば修飾、句点、読点の付け方、助詞の使い方、並列の助詞など普段、なかなか意識しない作文についての細かい作法が詳細に書かれています。小論文の試験でいくら良い内容を書いても書き方の基本ができていなければ減点がかさんでしまいます。不要な減点を避けるためにも作文そのものの作法を一通りおさえておきましょう。生徒の小論文対策だけでなく大学生のレポートの書き方や卒論の際の基礎がためにも役に立つ内容となっています。『記者ハンドブック』
『温かい』、『暖かい』『行う』、『行なう』
『沢山』、『たくさん』
どちらが正しいのだろうと作文を書いていると悩むことがあるのではないでしょうか。記者ハンドブックは、そんな迷ったときの参考になる本です。小論文でもよく使う表現で間違いがないかどうかを記者ハンドブックで確認することで間違いを防げます。記者ハンドブックは間違いやすい用語を分かりやすくまとめてくれているため、 パラパラと読むだけでも勉強になります。大学生のレポートや論文試験、さらにはマスコミなどの就職試験にも使える本です。文章を書くことを仕事にする人は一冊、持っておくと良いでしょう。
留学生向けの作文指導の本
意外に役に立つのが留学生向けの日本語作文指導の本です。原稿用紙の使い方や間違いやすい日本語についても解説してあります。日本人でも改めて作文についての本を読んでみると参考になるでしょう。外国人向けに優しい日本語で解説してあるため、日本人向けの作文の本より分かりやすいという意外なメリットもあります。小論文を大学受験時に受けていない、作文指導に自信がないという大学生におすすめです。書店では日本語教育のコーナーに作文指導の本があるので一通り参考になりそうな本を読んでみると良いでしょう。また小学生の家庭教師なら、そのまま使えそうな課題もあります。大学生でも高校生向けの小論文の参考書を読んでみる
大学生でも家庭教師として小論文の指導する際には高校生向けの参考書に目を通しておきましょう。例えば基礎的な本ならば『ゼロから1カ月で受かる 大学入試 小論文のルールブック』、少し発展的な内容なら『寺本康之の小論文バイブル』などがあります。他にも大きな書店で小論文対策の本に目を通して気になったものを自分が受験生になったつもりで取り組んでみてください。大学受験の小論文に取り組んでみる
小論文を指導するなら、家庭教師も実際に手を動かして小論文に取り組んでみることをおすすめします。やはり自分で時間をはかって手を動かさないと小論文に対する取り組み方やコツが分からないからです。実際に生徒が受験する大学の小論文に同じ条件で取り組んでみることで、生徒にも本当に役に立つ指導ができるようになります。また小論文は公務員試験をはじめとした就職試験でもよく出題されるため、自身の将来にも役に立ちます。もしも生徒の受験する大学の小論文が全く書けないということなら、無理に小論文の指導をしない方がいいかもしれません。指導できないのに机上の空論だけで小論文の指導をしても生徒の役には立てないからです。また実際に小論文を書いたら家庭教師も誰かに客観的な添削を受けることをおすすめします。大学の先生、家庭教師センター関係者、小論文が受験のときに得意だった友達などにお願いしてみましょう。小論文は答え合わせが難しいため、ただ書きっぱなしにするのではなく添削を受けてみることで本当の力がつきます。