学生の集中力を向上させるポモドーロ・テクニック
教え子から勉強に集中できないと言われたことはありませんか。
小学生なら集中力が続かずに手遊びをしてしまいます。中学生や高校生もスマホをいじったりして机に向かっていても全然、勉強できていないということが多々あります。集中して勉強できるかどうかは、小手先の受験テクニックよりも重要な学習の土台です。自然に集中して勉強や仕事に取り組めればいいのですが、「集中して!」と声がけするだけでは、なかなか人は集中できないものです。
そこで本記事では集中力を高めるためのポモドーロ・テクニックという時間管理術をご紹介します。
ポモドーロ・テクニックは受験勉強だけでなくリモート・ワークや自主学習でも役に立つので家庭教師の方にも使っていただけます。
ポモドーロ・テクニックとは?
ポモドーロ・テクニックとは生産性を高めるための時間管理術です。用意するものはキッチン・タイマーやストップウォッチなどで身近にある時間を計れるものがあれば大丈夫です。ポモドーロ・テクニックはとてもシンプルで
「25分間集中して勉強する」
「5分休憩する」
この繰り返しだけです。25分間の集中タイムでは手遊びもスマホもゲームも一切、触らずに事前にやると決めた課題に全力で集中することが大切です。そして25分経過したら手は止めて5分間、必ず休憩をいれてください。メリハリをつけることがポモドーロ・テクニックの目的だからです。
こんな方法で本当に集中できるの?と疑問に思う人もいるかもしれませんね。しかしシンプルな方法だからこそすぐにはじめられます。またリモート・ワークでも実際に使われている有名なテクニックでもあります。
指導中にポモドーロ・テクニックをどう使う?
ポモドーロ・テクニックは指導中の「問題演習の時間」に活用できます。家庭教師が家庭に訪問すると60分〜120分程度の時間の中で指導することになるのではないでしょうか。家庭教師の指導では講義の時間、問題演習の時間、解説の時間に分かれるのが一般的です。講義や解説の場合、生徒の反応を見ながら説明をすることになるので、ポモドーロ・テクニックを使えるのは「問題演習」の時間になります。
受験勉強も定期テストも「時間との戦い」の面があります。
時間さえあれば解けるのに…
制限時間があると集中できない…
と考える生徒も少なくありません。しかし、「制限時間の中で問題を解く」習慣を身につけるべきです。普段から制限時間を設けて勉強している人の方が本番で焦らずに済みプレッシャーにも強くなります。
また通常ポモドーロ・テクニックは25分の集中と5分の休憩ですが、15分の集中と3分の休憩のように問題演習に取り組む時間と休憩の時間を臨機応変に変えてしまっても問題ありません。
ポモドーロ・テクニックは生徒の自主学習のときにも活用できる
ポモドーロ・テクニックは生徒の自主学習でも活用できます。家庭教師が実際に生徒に指導できる時間よりも生徒が一人で勉強に取り組む時間の方が長くなくてはいけません。むしろ家庭教師がいない時間に、どれだけ一人で学習に取り組めるかが定期テストや受験成功では大切です。家庭教師のいる時間だけ勉強するという態度では勉強時間が足りなすぎるからです。生徒に家で自主学習をする際に「集中できない」ようなら、生徒にポモドーロ・テクニックをすすめてみてください。小学生ならば集中時間を15分程度と、発達段階によって勉強と休憩の時間を調整するのがポイントです。
ポモドーロ・テクニックは学生家庭教師の仕事や学業でも使える
ポモドーロ・テクニックは生徒だけではなく学生の家庭教師自身でも使える時間管理術です。コロナ・ウイルス感染拡大の影響で大学の講義もリモート化が進みました。大学の教室に通えずに自分の部屋やカフェ、図書館で勉強を余儀なくされている方も少なくないでしょう。家庭教師自身にもポモドーロ・テクニックは使えます。大学の定期テスト対策や取り組まないといけない仕事や事務作業など、なかなか手がつかなかったり、集中できなかったりするのではないでしょうか。ポモドーロ・テクニックで実際にタイマーを使うと「仕事に取り組まないと」という気持ちになれます。一度、取り組めればあとは軌道に乗って休憩をはさみながら勉強を進めていくだけです。
リモート授業やリモート・ワークが普及して誰もがメリハリをつけて仕事や勉強をする環境が確保しづらくなってしまいました。しかし、自分で時間のメリハリをつける方法をいくつかもっていれば乗りきっていけます。ポモドーロ・テクニックは一例ですが生徒にも科目の知識だけでなく「勉強の習慣」や「集中するための工夫」もあわせて教えてあげられると良いですね。