英語の家庭教師におすすめの直接法の英語教材
受験英語でもリスニングとスピーキングが重視される時代です。またTOEICやTOEFL、英検、IELSなどの英語の検定試験のスコアや資格でもリスニングやスピーキング能力が求められます。受験英語といえば長文読解と英文法という時代もありましたが、リスニングとスピーキングを伸ばすことが受験英語攻略につながります。
またTOEICやTOEFLなどの英語の検定試験のスコアが推薦入試やAO入試で役に立つことも多いため、リスニングとスピーキングを伸ばすことで推薦入試の対策にもなります。もちろん社会人になってからも役に立ちます。しかし、リスニングやスピーキングの能力を伸ばす指導をするには、どうすれば良いのでしょうか。
その一つの答えが「直接法」です。本記事では直接法について解説します。
語学教育における直接法とは?
直接法とは、指導する外国語だけで指導する語学教育の方法です。例えば英語ならば生徒への挨拶や説明などで 日本語を一切、使わずに英語のみで指導します。外国人に教える日本語教育ならば英語や中国語などを一切、使わずに日本語のみで指導します。直接法には、聞く力や話す力、類推能力を生徒に身につけさせやすいというメリットがあります。一方、英語を教える際に日本語で説明をする一般的な指導法は間接法と呼ばれます。一般的に直接法は話す力・聞く力を伸ばすのに有利。間接法は読む力・書く力を伸ばすのに有利と言われています。英語の家庭教師なら直接法と間接法の違いや特徴は理解しておくと良いでしょう。ご家庭のニーズによっては間接法ではなく直接法を使った指導の方が良いこともあります。
English Grammar in Use
直接法で指導する際に教材としておすすめなのが『English Grammar in Use』シリーズです。英文法の参考書ですが、英語で英文法の説明が書かれている世界的なベストセラーです。日本語版の『マーフィーのケンブリッジ英文法』も出版されています。書籍だけではなくアプリなどとも連動でき、「読む・書く・聞く・話す」をバランスよく勉強できる教材です。ある程度、生徒の側にも英語の素養は必要かもしれませんが、一歩進んだ英語の指導を求められたときの教材としておすすめです。
English Grammar in Useはシリーズに分かれていて、イギリス英語版とアメリカ英語版に分かれています。また、イギリス英語版は初級・中級・上級。アメリカ英語版は初級・中級に分かれています。大学受験をひかえた高校生ならば、イギリス英語の中級編が使いやすいでしょう。
オックスフォード・ピクチャー・ディクショナリー
オックスフォード・ピクチャー・ディクショナリーは、英単語と絵本が合体したような本です。絵と英単語を結びつけながら覚えるのに適しています。大学受験用の英単語帳は単語と例文ばかりで、無味乾燥なものが少なくありません。しかし、オックスフォード・ピクチャー・ディクショナリーはさまざまな場面の絵が用意されており、実際に使える英単語が集められています。また、英単語だけでなく英語の言い回しなども勉強できるようになっているため、印象に残りやすいところが魅力です。普段の指導でも積極的に英語を使う
直接法の英語教材を使う余裕がないというケースでは、どうすれば良いのでしょうか。英語の時間だけ限りなく英語でやりとりするだけでもスピーキングやリスニングの勉強になります。普段の指導で積極的に英語を使うことで、英語に慣れてもらうだけでも効果があるでしょう。生徒が英語で説明を聞き、英語で考える習慣を形成できれば英語力は伸びやすくなります。直接法の難しいところ
英語の直接法の弱点があるとすれば、家庭教師の英語力がネイティブ並みに求められることです。仮に家庭教師が間違った英語のアクセントや内容を無理に、使えば生徒に間違った英語を教えてしまいます。そのため直接法はネイティブ・スピーカーや英語を普段から使っている帰国子女が使う方が良いでしょう。また、家庭教師自身が直接法で英語を勉強するのもおすすめです。English Grammar in Useシリーズを使って自分で英語力を伸ばすのも良いでしょう。オンラインで英語のネイティブスピーカーとから直接、指導を受けられる英会話トレーニングのサービスがあります。そのようなサービスを使って英語の家庭教師自身が担当科目の英語力を伸ばしていけるはずです。
まとめ
英語指導の直接法について解説しました。直接法では、一切、日本語を使わずに英語のみで英語の指導にあたります。スピーキングやリスニング力を伸ばすのに有効な指導法と言われています。English Grammaer in Useシリーズやオックスフォード・ピクチャー・ディクショナリーがおすすめの教材です。また、これらの教材は英語の家庭教師自身の英語力を伸ばす際にも役に立ちます。直接法をすべて取り入れるのは難しくても、スピーキングとリスニング力を伸ばすために一部、直接法を取り入れるなど工夫をした指導をできることが、今後の英語教育で求められそうです。