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大学生の家庭教師も知っておきたい学習曲線


教育心理学の世界で習う「学習曲線」をご存知でしょうか。

教員採用試験の「教職教養」の試験でよく出題される用語の一つです。この学習曲線の原理を知っておくことで家庭教師の実際の指導にも生かせます。

「何故、教えたのにすぐにできないの?」と生徒や教え子に対して不満を持っているなら、まずはこの学習曲線を理解してみましょう。そして、家庭教師に求められることについてもあわせて考えてみましょう。学力は一朝一夕で身につかないことを知れば、きっと家庭教師としての指導力が心構えも改善されるはずです。

学習曲線とは?



(学習曲線)

学習曲線を図解すると上のようになります。
学習を始めても、はじめた当初はなかなか理解度が進まないことが分かるのではないでしょうか。しかし、ある一定の期間を過ぎると急に理解度が加速度的に高まっていきます。

指導する側の立場としては、教えたらすぐに効果が出てくる方が、安心できます。自分の指導にも自信が持てるでしょう。しかし、現実的には学習曲線のように指導の効果が出るまでには一定の時間がかかってしまうものです。特に暗記科目ではない英語の読解や数学などは、教えても教えても、なかなかすぐにできるようにはなりません。学習時間に比例して綺麗に成績は上がりません。

家庭教師は生徒を根気強く指導する必要がある

学習曲線から分かることは、家庭教師は生徒を根気強く指導する必要があるということです。
教えても教えても、よほど、飲み込みの早い生徒でないと、なかなかすぐに学力は上がりません。つまり、家庭教師には根気強く生徒を教える忍耐、丁寧に同じことを繰り返す伝えることが求められます。

1回の指導、説明で分かってもらえることが理想です。しかし、教えたことも生徒が復習しなければすぐに忘れてしまいます。また、一度の説明では理解してもらえないこともあります。
家庭教師側は「どうしてこんなことも分からないんだ!」と指導していて焦ったり、嫌になったりすることがあるかもしれません。しかし、学習効果が現れるまで根気強く指導できる心構えがなければ、生徒は結果を出すことができません。

保護者にも学力は一朝一夕では伸びないことを説明する

保護者の中には、家庭教師に指導をさせればすぐに学力が伸びると期待する方もいるかもしれません。
それなのに、なかなか定期テストや模擬テストで結果が出なければ家庭教師にもクレームが届く恐れもあります。
家庭教師側は、保護者に対しても学力を伸ばすには一朝一夕ではいかないことをあらかじめ説明して、期待度を事前に調整しておく方が良いでしょう。

受験生は最後まで伸びる

受験生を担当していると、「本当に志望校に合格させられるのか?」と不安を感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、学習曲線をもとに考えると受験生は受験間近の後半になるほど伸びていくはずです。特に現役の高校生は受験期直前まで伸びる可能性があります。

生徒も不安ですが家庭教師の立場でも受験シーズンは不安になるでしょう。しかし、最後まで生徒と一緒に学力は最後まで伸ばせると信じて指導を続けることで良い結果につながります。

十分な学習期間と諦めない指導が大切

学習曲線で学力が伸びるのは後半になってからという説明をしました。そして、もう一つ大切なことは、「学力を伸ばすには十分な学習期間が必要」ということです。十分な助走期間がないまま、受験に突入すると学力が伸びきらないまま本番を迎えることになってしまいます。

そのため、結果を出すには十分な学習期間が必要だということを家庭教師も生徒も保護者も共通認識として、持っておく必要があります。そして結果のでない助走期間でも根気強く家庭教師は指導して、生徒も根気強く問題を解いたり、必要な知識を覚えたり、しなければいけません。苦しい時期が続いてしまいますが、それは当たり前のことだと受け止めて家庭教師・生徒・保護者が一体となって動くことが結果を出すために大切です。

まとめ

学習曲線について解説しました。学力は時間に比例して綺麗に伸びるものではありません。むしろ、停滞する期間が長く、結果が出ない時期が続きます。しかし、十分な学習期間を設け最後まで粘り強く諦めずに指導をすることが最後に良い結果につながります。学習曲線の考え方を踏まえて、根気強く生徒の学力は最後まで伸びると信じて指導しましょう。

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