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中学生担当の家庭教師も知っておきたい『新研究』と『整理と対策』


高校受験を経験したことがある大学生なら、学校指定の受験参考書の『新研究』や『整理と対策』という書籍を 聞いたことがある、または使ったことがあるのではないでしょうか。それぞれ、同じタイプの参考書で1年生から3年生までで学習する内容が網羅的にまとまっており、確認用の問題集もセットになっています。

特に公立高校の受験対策では『新研究』や『整理と対策』を繰り返し勉強すれば、高校受験対策は大丈夫だと指導をしている学校も多いようです。学校指定の教材になっていることもあれば、地域によっては副教材として生徒が学校から自習用の教材として購入をすすめているところもあります。

このような背景もあり、家庭教師で高校受験を控えている生徒を担当すると、『新研究』や『整理と対策』の疑問点について聞かれることがあります。そこで本記事では『新研究』や『整理と対策』について解説します。

高校受験でお馴染みの『新研究』と『整理と対策』とは?

・『新研究』は新学社が出版している受験参考書兼問題集
・『整理と対策』は明治図書が出版している受験参考書兼問題集

どちらも全国の学校でよく使われている受験対策本です。本記事では『新研究』と『整理と対策』を代表として取り上げていますが、他にもマイペース(学宝社)、『整理と研究』(あかつき教育図書)なども似たタイプの受験参考書兼問題集が採用されていることもあります。

これらの受験参考書兼問題集に共通しているのは、学校専用の教材という位置づけで一般の書店では購入できない、個人向け販売をしていないところが特徴です。しかし、これらのシリーズのどれかを使って高校受験の対策をしている生徒が全国にたくさんいます。

授業や宿題などでも、これらのシリーズはよく使われるため一般の市場で簡単に流通してしまうと都合が悪いのかもしれません。しかし、『新研究』や『整理と対策』をはじめとしたこれらのいる受験参考書兼問題集について分からないことを質問してくる生徒や、家庭教師の 指導時間にこれらをメインの教材にして指導をしてほしいという要望も少なくありません。特に『新研究』や『整理と対策』は長年、学校現場でよく使われており、とてもよくできています。

家庭教師は新版の『新研究』と『整理と対策』を購入できる?

残念ながら家庭教師が指導で使うからという理由で『新研究』や『整理と対策』シリーズを、書店や出版社から 購入することができません。

家庭教師の中には受験時代に使った『新研究』や『整理と対策』が家にあるという 方もいるかもしれません。しかし、学習指導要領も更新されており内容が変わっているため、あまり参考にはなりません。家庭教師自身が指導のために復習する場合は、市販で教科の内容が網羅的にまとまっている参考書を1冊買って復習するのが現実的です。

古い『新研究』と『整理と対策』はフリマアプリで買えることもある

どうしても『新研究』か『整理と対策』シリーズを個人で購入したいという家庭教師もいるかもしれません。古い『新研究』と『整理と対策』ならば、フリマアプリで出品されていることがあるため、個人でも購入することができます。去年の冊子ならば大きな変更もないため参考になるところもあるでしょう。

市販の参考書でも代用できますが、学校で流通している『新研究』や『整理と対策』を読むことで、中学生が 普段どの程度のレベルの問題に取り組んでいるのかがわかるため指導用の資料にもなります。

指導に必要ならば直接、生徒から見せてもらおう

生徒から『新研究』や『整理と対策』を使った指導をしてほしいという要望があった場合は、生徒から直接、 内容を見せてもらいましょう。その場で内容を理解して教えたり、次に指導する内容に時間がある時に目を通しておいたりするのも手です。『新研究』と『整理と対策』は、どちらかといえば基本を網羅した内容の参考書なので専門の指導科目ならば、さっと目を通すだけでも内容や指導法を大まかに組み立てることも難しくはありません。
指導中、生徒が他の問題集などに取り組んでいる最中に、次に指導する単元を軽く予習したりメモをとったりしても次の指導に備えるのも良いかもしれません。

『新研究』と『整理と対策』の特徴

『新研究』と『整理と対策』はどちらも同じような構成の受験参考書兼問題集です。この教材は何十年も前から学校現場から指示され多くの受験生を合格に導いてきました。『新研究』と『整理と対策』に共通するメリットを解説します。中学生を担当する家庭教師だと『新研究』と『整理と対策』を生徒に見せられて、指導に使わなければいけなくなることもあるため、ぜひ特徴を知っておきましょう。

特徴1:忘れている内容でも一からポイントがまとまっている
特徴2:基礎から標準的な問題演習までステップアップしやすい
特徴3:解説・解答集が充実している
特徴4:デジタルコンテンツ

『新研究』と『整理と対策』の良さは生徒が忘れている単元であっても、一からポイントを丁寧に解説しているため独学でも進めやすい点です。学習する単元の内容の要点が掲載されており、それらを読んでから基礎的な問題に取り組み、応用問題に取り組むという流れで構成されています。中学3年生から受験対策のために1〜2年生の内容を復習するのにも向いています。

家庭教師の立場からすると市販で購入できない点はデメリットなのですが、生徒の基礎を固めるには、とても良い教材です。また、近年ではデジタルドリルや動画解説などのコンテンツも充実してきました。

『新研究』と『整理と対策』を買うべきか生徒に尋ねられたら?

自治体や学校によって『新研究』と『整理と対策』を授業や校内の受験対策で使うところもありますが、家庭学習専用の教材として購入するかどうかを尋ねられるところもあるようです。強制ではなく希望者だけ購入できるというケースです。

『新研究』と『整理と対策』、またはこれに準ずる学校からしか買えない教材を生徒が買うべきかどうか迷っていたら、強制はできませんが購入をすすめても良いでしょう。というのも、『新研究』と『整理と対策』はとてもよくまとまっていて1冊でも基礎から応用レベルまで上手く学習を進められる構成となっているためです。

市販の参考書や問題集は易しいものから難しいものまで豊富ですが、『新研究』と『整理と対策』のように上手く段階を踏んで学べる教材は意外に少ないものです。家庭学習用に購入する学校であれば、『新研究』と『整理と対策』は生徒にとって、とても役立つ教材になるでしょう。

『新研究』と『整理と対策』が手元になくても指導はできる?

学校でしか購入できない教材ということで、家庭教師が指導用に買おうと思ってもフリマアプリで古いものを入手するなど特殊な方法を使わなければ手に入りません。ただ、『新研究』や『整理と対策』がなくても心配はいりません。

基本的に『新研究』と『整理と対策』をはじめとした教材は、基礎・基本の内容がしっかりまとめられていますが、市販の教材には載っていない特殊な内容を扱っているわけではないからです。むしろ市販の参考書の方が詳しかったり、難しい問題を扱っていたりすることも少なくありません。家庭教師自身の指導科目の復習に関しては『新研究』と『整理と対策』がなければできないということはないので安心してください。

『新研究』と『整理と対策』以外の問題集や参考書を提案するのも手

『新研究』や『整理と対策』を使った指導がやりづらい、難しいと感じる場合は市販の参考書や問題集を別に 用意するのも手です。特に難関と言われる私立高校や大学の附属校などの入試になると『新研究』や『整理と対策』では物足りないこともあるため、より良い問題集や参考書を提案できるならば、提案しても良いでしょう。

ただ、生徒の中にはたくさんの教材を使うと混乱してしまうから『新研究』や『整理と対策』を軸に指導を進めてほしいという要望をいただくこともあるため、もしも難しそうならば家庭教師センターとも相談してみましょう。

また、強い要望がなければ、家庭教師の指導時間中に独学でも取り組みやすい『新研究』と『整理と対策』はメインで使わなくても良いかもしれません。生徒から分からないところを聞かれたら答える程度で、家庭教師の指導時間は志望校の過去問演習を重点的に行なって解説する等、『新研究』と『整理と対策』ではカバーしきれない部分の指導に力を入れるのも良いのではないでしょうか。

まとめ

『新研究』、『整理と対策』シリーズは高校受験を控えた生徒によく知られている参考書兼問題集です。しかし、 学校でしか原則、購入できない教材でもあります。それにも関わらず『新研究』や『整理と対策』を軸にした 指導をしてほしいという依頼を家庭教師はいただくこともあります。

古い『新研究』、『整理と対策』ならばフリマアプリなどで入手することは可能です。また、指導時間中に内容を 確認して指導を進めていくのも指導科目をしっかり理解している家庭教師なら難しくはありません。本当によく話題になる教材なので高校受験生を担当する際には、何らかの形でどのようなものか目を通す機会があれば、 目を通しておくことをおすすめします。

最後に『新研究』、『整理と対策』タイプの受験参考書兼問題集をまとめておきます。
参考にしてみてください。

『新研究』 新学社
https://www.sing.co.jp/junior/ejh-r5shinpr/
『整理と対策』 明治図書
https://www.meijitosho.co.jp/gakusan/kyozai/matome/seitai.html
マイペース 学宝社
https://www.gakuho.co.jp/products/summary/mypace.html
『整理と研究』 あかつき教育図書
https://www.aktk.co.jp/seiken

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