家庭教師で効果的な指導時間は?小・中・高校生別に解説
家庭教師として効果的な指導時間を考えるときは、生徒の年齢や学年に応じて柔軟に対応することが大切です。
大学生の家庭教師と生徒では集中できる時間に違いがあります。発達段階に応じた時間の取り方も家庭教師の重要な指導技術です。小学生と高校生では学校でも1回あたりの授業時間は違います。家庭教師の指導でも発達段階に応じた指導時間は意識しておきたいところです。本記事では小学生から高校生まで、それぞれの発達段階に合わせた効果的な指導時間について解説します。
指導する側は生徒の集中力を意識しよう
指導する際には、生徒の集中力を常に意識することが大切です。一般的には年齢が上がるにつれて集中力は向上します。ただし、集中力に関しては生徒それぞれの個人差が大きいことも考慮する必要があります。指導中の生徒の様子をよく観察し、飽きてきたなと感じたら小休憩を入れるなど、臨機応変な対応が大切です。小学生向けの効果的な時間
小学生の場合、30分から45程度で指導時間を区切ると良いでしょう。低学年〜中学年の場合は短めの30分程度で一区切りすると良いかもしれません。高学年で集中力が続く生徒ならば長めに指導時間を区切っても良いでしょう。小学生に指導する場合は、問題演習の時間、内容を説明する時間とテンポよく時間を区切ると、集中力が限られた小学生でも飽きのこない指導ができます。小学生の先生の中にはタイマーを活用している先生も少なくありません。キッチンタイマーなどを用意して、短い時間で区切りながらテンポよく指導していくと、すぐに飽きを感じてしまう小学生の集中力でも勉強が捗るでしょう。
中学生向けの効果的な時間
中学生ならば50分〜60分程度で一区切りすると良いでしょう。ただし、中学生を指導する際に気をつけたいのが部活動のスケジュールや疲れです。中学生の指導は部活が終わった後の夕方〜夜に設定されることが多く、特に平日は疲れている中で勉強しなければいけない子もたくさんいます。中学生でも部活の疲れなどで家庭教師が指導する時間帯には、集中力が続かない傾向があれば30分で細かく指導時間を区切るなど工夫するのも良いでしょう。
慢性的に疲れている様子で指導に集中できていないようなら、指導する日にちを部活がない日にしたり、休日にしたりするのも良いかもしれません。
高校生向けの効果的な時間
高校生ならば大人と変わらない集中力があるでしょう。一般的には50分〜60分程度で一区切りするのが良いでしょう。ただし集中力は個人差が大きく高校生でも集中力があまり続かない生徒もいるかもしれません。特に苦手科目で家庭教師の依頼をしている生徒の場合、苦手科目の勉強で集中し続けるのは大変です。そのため50分〜60分を一つの基準としつつ、時には短めに指導時間を区切りテンポの良い指導をする必要もあります。ただし、大学受験、共通テストは時間が長く試験時間が60分以上に設定されていることも多いです。例えば英語の共通テストならリーディングだけで80分もあります。私立大学でも1科目のテストが80分〜90分程度のところも珍しくありません。そのため集中力を切らさない指導を心がけつつも、指導している高校生の集中力が長く続くような指導をときに挟むことも必要かもしれません。過去問演習の際に長めの時間をとって、集中力を切らさずに問題を解き切る力を養うなど、集中力を育てる指導も意識したいところです。
発達段階にあった指導時間を設定しよう
効果的な指導時間は、生徒の発達段階や個性によって大きく異なります。小学生は短めの指導時間で頻度を増やし、中学生・高校生と年齢が上がるにつれて指導時間を長くしていくのが一般的です。ただし苦手科目は集中力が続かない、部活などの後に家庭教師の指導を受けると集中力がもたないという生徒もいるかもしれません。最も大切なのは生徒一人ひとりのニーズに合わせて柔軟に対応すること。定期的に生徒の進捗を評価し、必要に応じて指導計画を調整していきましょう。
まとめ
家庭教師として、生徒の様子をよく観察し、「今日はちょっと疲れているかな」「この問題でつまずいているな」といった具合に、集中できているかどうかをしっかり見てあげましょう。時には休憩を入れたり、アプローチを変えたりと、柔軟な対応を心がけてください。効果的な指導時間は、生徒と二人三脚で見つけていくものです。試行錯誤を重ねながら、その生徒にとってのベストな形を探っていってください。きっと、生徒の「わかった!」という笑顔に出会えるはずです。家庭教師としての経験を積み重ねることで、より効果的な指導ができるようになるでしょう。