アルバイト側は大変?家庭教師のペアレッスン
家庭教師センターの中にはペアレッスン(2人同時割引)を売りにしているところがあります。ペアレッスンとは同じ指導時間内で1人の先生が2人の生徒を指導するサービスです。兄弟、姉妹、友達と同じ時間、同じ場所で指導を受けられるならお得なシステムです。少しでも教育費を節約したいと考える、ご家庭には好評なシステムの反面、2人も同時に教えると中途半端になるのではないかという不安の声もあります。家庭教師センターによってはペアレッスンの対応を求められるため、いざペアレッスンを依頼された際にどうするかを決めておく必要があります。
家庭側から見るペアレッスンのメリット
家庭側から見るペアレッスンのメリットは指導料を節約できることです。ペアレッスンを提供している家庭教師センターは一人分の指導料とほぼ変わらない価格でサービスを提供しています。例えば指導料が一人1時間2000円程度ならペアレッスンでは10%増しの2200円といった価格設定をしているところが多いようです。
家庭教師を一人ずつつけるとしたら月謝は単純に約2倍になってしまいます。しかしペアレッスンを効果的に使えばせいぜい10%増しで済むのです。何かと出費を抑えたいご家庭には魅力的なサービスに見えるでしょう。
家庭側から見るペアレッスンのデメリット
家庭側から見るペアレッスンのデメリットは、1対1の指導に比べて質が落ちてしまう可能性があることです。
1人教えるのも2人教えるのも変わらないというわけにはいきません。例えば中学3年生と小学校6年生の生徒を同時に教えるのは簡単ではありません。それぞれ教える範囲も分野も違えば生徒の集中力なども違ってくるからです。双子の生徒に同じ科目、同じ単元を指導するのと、学年の違う2人の生徒に違う科目、違う単元を指導するのとでは指導の難しさがかなり違います。家庭教師センター側が、「指導の質が落ちない」と主張しても実際のところは、分からないでしょう。
家庭教師側からみるペアレッスンのメリット
家庭教師側から見るとペアレッスンのメリットは、家庭教師センターによっては時給が少しあがることです。また1対1の指導だと生徒が問題を解いているときに、ただ見ているだけの時間があります。1対2だと、暇をしなくて済むと考える家庭教師の方もいるかもしれません。しかしペアレッスンはメリット以上に家庭教師側にとってデメリットがあります。
家庭教師側からみるペアレッスンのデメリット
家庭教師側から見るペアレッスンのデメリットは指導が大変になることです。例えば中学3年生の英語と小学校6年生の算数を同時に指導するのは簡単なことではありません。事前の指導準備も単純に考えて2倍は必要になってしまいます。指導時間も2人同時に違う教科を指導するのは簡単ではありません。また2人同時に課題が終わったら、どちらか一方を待たせたり違う課題を進ませたりするなどの工夫が必要になります。単純な学習指導だけではなく、2人の違う勉強をしている生徒の進捗をうまくコントロールする難しさも必要になってしまいます。
家庭教師センターがペアレッスンでも指導料を、それほどあげていない場合、家庭教師アルバイトが大変な思いをしてペアレッスンをしたとしても時給はそこまで上がりません。簡単に言えば「割に合わない」状況になる可能性もあります。ペアレッスンを実際にする際には自分でシミュレーションをしてみて本当にできるかどうかを考えてみるべきでしょう。
ペアレッスンをする前に本当にできるかどうかよく考えよう
ペアレッスンの難しさは生徒の組み合わせにもよります。また家庭教師センターによってはペアレッスンのノウハウをしっかり指導してくれるところもあるでしょう。そのためペアレッスンを求められたからといっても必ず断る必要はありません。大切なのは、受けもつペアレッスンに本当に自分が対応できるかどうかを考えてみることです。もし家庭教師経験がなく自信がない教科をペアレッスンで教えるとなると指導の質が落ちるのは明らかですから、家庭教師センターにペアレッスンが難しい旨を伝えるべきです。自信がなければ家庭教師のアルバイトに慣れてきて余裕が出てからペアレッスンの仕事も引き受けるようにしましょう。
まとめ
家庭教師センターの中にはペアレッスンを売りにしているところがあります。ペアレッスンは時給が上がる可能性がある反面、それ以上に大変なところがたくさんあります。大切なのはペアレッスンを引き受ける際には、本当に引き受けられるのかどうかをしっかり考えてみることです。
またペアレッスンを引き受けられるアルバイト学生が少ない場合、ペアレッスンを引き受けられること自体が家庭教師の仕事をする際の強みになることもあります。